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2017年1月18日
write by 皆川 洋美
まさにその通りだと思います。
電通に対して,JRAが指名停止をするということが報道されましたね。
JRAは国が全額出資する法人であることから,今回の労基法違反事件を受けて,
違法行為を摘発されるなどした場合に指名から除外することになっているようです。
また,滋賀県が同様の手続を執ろうとしているという報道もありました。
労働基準法は強行法規の部分がある法律です。
これに違反することは「違法」であり,「無効」であり,
社会的非難に値するのみならず,刑事処分の対象にもなりえます。
過労死等防止対策推進法は,強行法規ではないものの,「過労死」を生む企業が
「異常である」「違法である」,「過労死そのものが社会において問題視されている」という
強いメッセージ性を持つ法律です。
これまで,労基法違反の企業など(という言い方をするのもよくないのかもしれませんが)
本当にたくさんありました。
そして,それに対して労基署が1つ1つ摘発していたかというとそうでもないのが現実です。
しかし,時代は移り変わり,労基法違反の結果過労死を生み出した企業となると,話は別になってきています。
都度,真相究明と責任追及をしていくという流れは今度の潮流となっていくのではないでしょうか。
電通過労死の遺族代理人・川人博弁護士「経営者が無能」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/197379
川人先生は,私が幹事を拝命している過労死弁護団全国連絡会議の幹事長です。
過労死案件を扱っていて感じる傾向は川人先生と変わりません。
若い人や女性の案件が間違いなく増加しています。
かつて過労死は,働き盛りの男性に特有の事件ではないかと思っていました。
私が弁護士を志したきっかけでもある「日本は幸福か」でも,
女性や若い人の案件というのはほとんどなかったように記憶しています。
しかし,時代のフェーズが変わり,私が弁護士になってからの過労死案件は,
働き盛りの男性の案件だけではなかったのです。
今年も4月には過労死弁護団の幹事会があり,事案報告や社会情勢分析などをしてまいります。
過労死弁護団という組織がいつか発展的になくなるために,尽力したいと思います。
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