ご紹介が遅れましたが,先日,ヘイトスピーチ等への対策を求める北海道議会意見書が全会一致で採択されましたので。ご紹介です。
事前に意見交換もさせていただきましたが,基本的な理念はひとつ。
ヘイトは許せない。
わたしたちの住む街に,ヘイトは要らない。
意見案第4号 ヘイトスピーチ等への対策を求める意見書
国連人種差別撤廃委員会は、一昨年、日本政府に対し、いわゆるヘイトスピーチの広がりや、デモ・集会やインターネットを含むメディアによる人種差別的暴力と扇動の広がりに懸念を示すとともに、「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約」の締約国である我が国に対し、このような差別的言動への適切な措置をとるべきとの勧告を行った。
言うまでもなく、人種、皮膚の色、世系または民族的もしくは種族的出身の違いを理由として、その属性を有する集団や個人に対し、差別、憎悪、暴力を扇動し、またら屈辱する行為は決して許されるものではなく、条約締約国である我が国は、あらゆる形態の人種差別を撤廃する政策や人種間の理解を促進する政策を遅滞なく行う基本的義務を有する。
近年、我が国を訪れる外国人観光客は著しく増加し、昨年は、訪日外国人が年間1900万人を超え、また、2020年には、東京オリンピック・パラリンピックも開催される。
我が国では、これまでも外国人に対する差別や偏見をなくす啓発活動等に取り組んできたところであるが、このような国内外の情勢を踏まえ、国際社会における我が国の信頼を損なうことのないよう、適切な措置を講ずる必要がある。
よって、国においては、表現の自由や言論の自由に十分に配慮しつつも、人種差別の解消に向けた基本法等の整備を含む実効性のある対策を早急に実施するよう、強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により提出する。
平成28年3月24日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
法務大臣 各通
北海道議会議長 遠藤 連