メールでのお問い合わせはこちらから➡︎
2015年8月4日
write by 皆川 洋美
先週は息をするのもしんどいくらいだったけど、湿度が下がったからか、少し過ごしやすくなってきましたね。
今日は、法律相談センターの担当の日ですが、予約が少なかったので、相談室でひとりさみしく過ごしています。
法律相談センターってご存知でしょうか。
札幌弁護士会では、札幌弁護士会館のほか、札幌市内外にいくつもの法律相談センターがあり、札幌弁護士会の会員が交代交代で法律相談を受けています。
「ゼロの時代へ」とかってキャッチフレーズのもと、札幌弁護士会の法律相談センターは全相談が無料になりました。
法律相談センターの存在意義についてもいろいろなことを考えなければならないということで、明後日は会員懇談会でセンターの存続について議論がなされることになっています。
相談料が有料に戻るとか、あるいは法律相談センターをすべてなくしてしまうとか、
そういう結論が出て終わるということはないと思うのですが(どうかわかんないけど)、
昔だと考えられないような事態なんだろうなぁと、つくづく思います。
法律相談は、
弁護士に対する「敷居」を低くするための公益事業みたいな側面と
弁護士の知識と経験則について情報提供をするというサービスの側面と
両方があったと思います。
始まった時は、多分両方の側面を十二分に満たせるものだったのだと思う。
でも、今はどうなのかな。
これまでのいろんな調査報告書とか決算書とか見ていたら、
そんな脳内お花畑ではいられないんじゃないかと思うんだけれど。
とはいえ、「敷居」の話でいえば、
「弁護士は高い」
と思っている人がまだまだたくさんいるなぁとは思います。
確かに気軽な値段ではないなぁと思う。
1か月や2か月分のお給料全部!みたいな金額を受け取って仕事をしています。
下手したらほんとに年収並みなんじゃないか?っていう事件もあります(特殊ですけど)。
そして、全部ボランティアでなんか仕事することはできない。
でも、ほんとにそれは「高い」のだろうか?
例えば、
自分ひとりでやるとしたら、
書籍とかインターネットとかをずっと調べて、
玉石混交な中、情報を入手して、判断して、
その情報をもとに書類を作ったり、相手と交渉したり、
あるいは裁判所に出向いたり、尋問をしたり。
そういう手間をぜーーーんぶ丸投げできる。
例えば、
暴力を受けたり、精神的に追い詰められたりした配偶者と離婚したくて、
その配偶者に対して、自分が離婚したいことや、相手に対して持っていた不満を伝えて、
相手を説得して、最終的には離婚や財産分与に持ち込む。
そういうのもぜーーーーんぶ丸投げできる。
それって、換算はしづらいかもしれないけど、
価値のあることなんじゃないかなぁと。
もちろん、「どうしたいの?」っていうことは決めてもらわないといけないし、
お客さんしか知らない情報もいーーっぱいあるから、それは教えてもらわないといけないので、
打ち合わせや尋問の手間はとっていただくとして。
何か問題を抱えたときに、
一緒に問題に取り組む人
自分が対応したくない相手との窓口になる人
弁護士ってのはそんな存在なのです。
自分のお客様にも、事件が解決した後には、
そう言ってもらえるとすごくうれしいし、依頼を受けてよかったな、と思います。
もちろん、自分で解決できるならそれが一番いいのかもしれないし、
紛争ありきのおシゴトなので、人の不幸をめしのたねにしているといえばそれまでなのですが。
額面よりは「高い」というわけじゃないと思うんだよな。
というお話でした。
札幌市中央区南1条西9丁目1番地15 井門札幌S109ビル5階
TEL:011-215-1925 FAX:011-215-1926
受付時間 平日 午前9時15分~午後5時
Copyright2017 KITAAKARI LAW OFFICE. All Rights Reserved.