胆振東部地震から1年が経ちました

きたあかり法律事務所です。

昨年9月6日未明に起きた、胆振東部地震から1年が経過しました。

現地での法律相談にも複数回出張いたしましたが、道内、特に震源地に近い地域では、まだまだ完全に復興が終わったとは言い難い状況であり、多くの方々がご不便な思いをされていることと思います。
心よりお見舞い申し上げます。
今後もいついかなる自然災害に見舞われるかは誰にも正確にはわかりません。
わがこととして、お力になりたいと考えておりますので、震災により被害をおうけになった方で、お困りの方がおられましたら、遅すぎるということはありませんので、ご相談いただければと思います。

札幌トヨタ新人社員パワハラ自死事件  提訴のお知らせと情報提供のお願い

 2019年(令和元年)8月26日(月)、当職が代理人となり、トヨタ札幌新人社員パワハラ自死事件について、札幌地方裁判所に提訴をいたしました。

     この事件は、札幌トヨタ自動車株式会社室蘭支店に勤務していた新人の従業員である石崎来輝(いしざきらい)さんが、同支店の先輩従業員たちからのパワーハラスメントによって適応障害にり患し、採用からわずか1年余りである2017年(平成29年)7月、21歳という若さで自死を遂げたという極めて痛ましい事件です。

 来輝さんは、2016年(平成28年)4月、自動車整備士の新人職員として札幌トヨタ室蘭支店に入社しました。
しかし、同支店においてほどなく、苛烈なパワーハラスメントを受けることになります。

     来輝さんが受けたパワーハラスメントは、早く辞めればいいのに」「死ねばいいのに」といった言動を日常的に受け続けるというものでした。

 このパワーハラスメントのために、来輝さんは就職後わずか6か月である2016年(平成28年)9月に適応障害にり患してしまい、職場を欠勤せざるを得なくなりました。

     これを受けて札幌トヨタは、職場環境の改善と次に何かあった時には他支店へ転勤させることを約束し、来輝さんはこの約束を信じて、職場復帰を果たしました。

 しかし、その後も職場環境は改善されることなく、来輝さんの適応障害は悪化の一途をたどり、その後、2度の失踪を経て、ついに2017年(平成29年)7月18日に自ら命を絶ってしまうに至りました。

     札幌トヨタについては、本件以外にも、従業員によるパワハラを理由とする損害賠償を求める訴訟が札幌地方裁判所に係属しており、同社の体質的な問題もうかがわれるところです。

     本件については、札幌トヨタの社内において厳しいかん口令が敷かれているようであり、ご遺族は情報収集に苦慮されています。

       どんな些細な情報でも結構ですので、情報をいただける方は、下記連絡先までご連絡いただけるようにお願いいたします。(匿名でも結構です。)

    電 話 : 011-215-1925 ( 担当 : 島田度 )

      FAX : 011-215-1926

    メールアドレス : shimada★kitaakari-law.com

    (★を半角@に変えてお送りください)

鼻涙管閉塞の手術?を受けてみたという話

こんにちは。皆川です。

昨年、鼻涙管閉塞という症状?に対して手術を受けてきたので、そのレポートをしてみようと思います。

なぜ、私がこの手術を受けようと思ったかというと、「涙が溢れすぎる」ということに尽きました。
目の調子が悪いのだと思っていたのですが、尋常ではない涙のあふれ方だったのと、アレルギーだとすれば両方の目から出てくるはずだしおかしいなぁと思って眼科の門をたたきました。
なお、どのくらいの涙のあふれ方だったかというと、出勤前にきれいな状態にしていたメガネが、自宅を出て、事務所に着く前には左側の眼鏡レンズが涙の跡で見えづらくなっていたり、アイシャドウに塩が噴いてカリカリな状態になっていたり…というかんじです。
結膜炎になったこともあったので、その影響なのかなぁと思っていたのですが、どうもおかしいなと。

眼科の問診票で症状を伝えると(結膜炎と言われたのはコンタクトレンズを作るためのクリニックで、今回とは別の病院です)、
謎の目薬をさされてしばらく待たされ…
そして、ドクターとご対面。ドクターからは鼻涙管が詰まっているのじゃないかという見立てで、鼻涙管に食塩水を通してみる的な検査をされました。
そうしたところ、ビンゴ!
鼻涙管が詰まっているので、これを広げる手術をした方が生活が楽になるのではないか、という診断をいただきました。

さて、鼻涙管とは何か。
涙は、涙腺から出て、目をうるおしたり汚れを落としたりして、鼻の側にある鼻涙管を通って口に落ちていくのが普通です。
この鼻涙管はかたほうの目に2つずつあり、その2つから目から涙がなくなっていくという仕組みです。
ドクターは排水溝、というたとえをされていました。
排水溝が詰まると、汚水があふれてくるよね~と。
なので、私は鼻涙管がふさがって詰まっているので涙があふれてきていた…
これは、私がドクターから聞いた話で、誤解を含むかもしれませんが、こういうことと理解しました(笑)。

この鼻涙管を広げる手術は、プジーという金属の棒でまずは鼻涙管を広げ、その広げた鼻涙管にシリコンチューブを入れます。
そのシリコンチューブは全長9cmと言っていましたが、その両端を鼻涙管の上下から入れ、目頭側に折り返し部分が来るようにセットします。
その状況で、抗アレルギーや抗生物質などの目薬をさしながら放置すると、鼻涙管がシリコンチューブの影響でゆるゆるに広がる…ということでした。

「今日できますけど、していきますか?」
というライトなドクター…!
「あ、はい、していきます。」
というライトな私…!

ベッドで部分麻酔を掛けられて行われたので、痛みもなく、内出血などの副作用的なものに遭うこともなく、手術は終わりました…
ただ、何が不愉快?だったかって、きちんと広がったかどうかの確認のため、食塩水を鼻涙管から流すのですが、その食塩水は最終的には口に入ってきます。
目と鼻と口がつながっているということを感じます(笑)。
鼻を通って口に入った食塩水ですが、体勢としては、腰よりも頭の方が低い位置にあるようなベッドの体勢なので、飲むこともできず(飲んだら多分ものすごくしょっぱい)鼻の奥の方に水分が詰まっている!!!という感覚で数分間耐えなければならないのでした。
もちろん、みんなそうなので、看護師さんもそのあたりは心得ていて、終わったら一番最初に、大量のティッシュをくれて、目の前にある洗面スペースで食塩水を出してください~と言われるのでした。
そうすると、鼻の穴と口から大量の食塩水が…
というほどでもないのですが、ものすごく大量に感じます。
多分、コップに入って飲むとしたら、のどの乾いている時だったら足りないくらいの水しか入っていないです。
でも、鼻の奥に水が詰まっているとこんなに不愉快なものか…と思うのでした。

手術ののちですが、最初は週に1回程度の通院をして、また鼻涙管に食塩水を通す…というのを繰り返します。
そのうち1か月に1回となり、目薬をさすと口に目薬が落ちてくるのを体感できるほどになりました。
そして、半年ほどたってからシリコンチューブを抜き取りました。
爽快でした(笑)。

その後、鼻に力が入ると(鼻をかむとか)目に空気が吹き込むような面白体験もしてしまいました。
さすがに今ではチューブ取りたてのときほどではありませんが、鼻をかむとまだ空気が吹き抜けてくることがあります。
もちろん、手術の成果はばっちりで、今は眼鏡が汚れて前が見づらいということはありません。

これはもちろん私の体験でして、鼻涙管閉塞を長く放置していると、なんだか全身麻酔の手術をしないといけなくなったりもするそうです。
みなさんこんな状態でお悩みでしたら、お近くの眼科に相談してみるのもいいかもしれません。

なんだか妙に長くなってしまいました。
それではまた!

なるなる面会交流通信 4

皆川洋美です。
なるなる面会交流通信への寄稿紹介、リアルタイムに追いついたほうがいいかなーと思い、急いで更新しています(笑)。

こちらは2019年3月号に寄稿したものになります。

春はまだまだ遠く感じられますが、進学・入学まであと1ヶ月少し。
そんな今回は、お子さまの新たなステップにあたり、非監護親としても、どのような関与をしていくかということについてのアイディアをお話したいと思います。
まず、直接会って時間を過ごすこともそうですが、学校などの行事に行ってお子さまの様子を見る、というのもひとつの面会交流の方法です。入学式、運動会、学習発表会、たくさんの行事がありますね。お子さまの学校などでの頑張りの様子を見て、その次に直接お会いする機会の話題作りにもなりますし、お子さまからしても「両親が見てくれていた」ということで嬉しく思われるのではないでしょうか。
また、非監護親から、進学・入学後必要となるものをお祝いとして贈ったり、一緒にお買い物に行ったりすることも、ひとつの在り方なのではないかと思います。
進学・入学にあたり、監護親において少なくない費用負担をされていることもままあることですし、その負担を軽くするという意味でも、また、学校や幼稚園などで日常的に使うものであれば、直接的ではないにせよ日常的なかかわりをもつことになるという意味でも、選択肢としてあってもいいのではないでしょうか。
いずれにしても、監護親との事前の打ち合わせは必須です。
どの位置から見るか、あるいは何はもうすでに準備してあるか、など夫婦としての信頼関係は壊れてしまったかもしれないけれど、子供を一緒に育てる仲間としての信頼関係を築いていくことが何よりも大切です。
次回は、長期休みの面会交流のことについて、お話をさせていただこうと思っています。

なるなる面会交流通信 3

弁護士の皆川洋美です。

アイエムアイさんの、なるなる面会交流通信への寄稿です。
昨年11月に載せたもので、クリスマスに向けての寄稿ですので、少し内容がずれているかな?
今は夏休み時期ですから、面会交流の時のひとつのアイディアとして考えてもらえたらな、と思います。

面会交流の日に、久しぶりに会うお子さんにプレゼントを贈りたい、というのは、非監護親の方にはよくあることだと思います。
しかし、一緒に暮らしていた時、1ヶ月に1回、お子さんにそんな大きなプレゼントをしていただろうか?と考えて欲しいと思います。
子供を育てる時、いろんなことを教えなければなりません。その中には、欲しいものをいつでも買ってもらえるわけではないということも含まれているのではないでしょうか。
それに、面会交流は、非監護親とお子さんとの精神的なつながりを強めるだけではなく、子供の福祉のための機会でもあります。
非監護親だったとしても、そういった躾けに参加していかなければならないはずですよね。
また、私個人の考えかもしれませんが、面会交流は「ハレ」の日であってはいけないと思っています。
監護親は、日常的にお子さんの面倒を見ています。機嫌のいい日も機嫌の悪い日も、体調のいい日も悪い日もあります。
学校との対応やお友達との関係なんかもあるかもしれません。
もちろん、非監護親の方も、一緒に住んでいた時には一緒に取り組んでいたことですよね。日常は「日常」で、いつもの毎日です。
そんな日常の中で、監護親が、面会交流に備えて体調を整えたり、「会うの楽しみだね」と声掛けをしたりしているので、面会交流当日にお子さんは機嫌よく体調良く過ごせています。
そこでさらに、非監護親から毎回プレゼントを贈られたらどうでしょうか。
面会交流の日が、ただの「ハレ」の日で、「プレゼントをもらう日」になってしまうのではないかと思います。非監護親に会うことそのものを楽しみにしてもらわなければなりませんよね。
もちろん、アイエムアイのサービスの中に、物品の受け渡しもあり、これは利用されるかたのニーズに応えたものではあります。
お誕生日だとか、クリスマスだとか、一緒に暮らしていた時に贈り物をするようなときには、是非、思いを込めたプレゼントをしてあげてほしいと思います。
もうすぐクリスマスの時期になります。物だけではなく、「あなたを大切に思っているからね」というメッセージが伝わることも大切ですよ!(^^)/

夏季休暇のお知らせ

きたあかり法律事務所です。
当事務所では、下記の通り夏季休暇をいただきます。
事前にご連絡いただいている方については相談や打ち合わせも実施できますが、
下記期間は電話が留守番電話となっております。
そのため、事前にご連絡いただくか、FAXやメールフォームなどでご連絡ください。
なお、弁護士が事務所に出勤しない日もありますので、下記期間中にご連絡をいただきましても、
急を要する対応ができないことがありますことを、予めお詫び申し上げます。

2019年8月10日(土)から8月18日(日)まで
(FAX 011-215-1926)

夏季休暇明けは、8月19日午前9時15分から電話がつながるようになります。

事務局体制についてのお詫び

きたあかり法律事務所です。

ただいま、正職員1名体制であるため、職員の休憩時間には、留守番電話での対応をさせていただいております。
8月19日からは正職員2名体制での対応となります。
お昼休みにしか電話を掛けられないというお客様におかれましては、ご迷惑をおかけしておりますが、なにとぞご了解くださいますようお願いいたします。

研修による事務所お休みのお知らせ

きたあかり法律事務所です。

当事務所では、下記日程につき、研修のため、事務所をお休みにいたします。
同期間内は弁護士・事務局ともに事務所を不在にいたします。
下記期間は電話が留守番電話となっております
ご用件の方はFAXまたは弁護士に宛てて直接メールでご連絡ください。

2019年7月26日(金)
(FAX 011-215-1926)

週明け7月29日午前9時15分から電話がつながるようになります。

読書日記 6月

皆川です。
6月に読んだ本をご紹介。
先月はゴールデンウィークや出張が多かったので読書をする時間がかなりありましたが、6月はなかなかそうもいきませんでした。

何が私をこうさせたか 金子文子 著

「兼子文子と朴烈」という映画の上映をしていたのですが、観に行くことができず、その代わりにと思って読みました。
想定していましたが、フィクションではない恐ろしさを感じながら読み進めることになりました。
自分の生きることの覚悟とか、あるいは問題に取り組む決意みたいなものについて考えたり。
あと、映画がやっぱり観たいです。

日本残酷物語1貧しき人々のむれ 宮本常一・山本周五郎・揖西光速・山代巴 監修

平凡社ライブラリーの本を買うことに無性にハマった時期がありまして、その時に積読していたもの。
もともと1972年に出ていた同名の本をリニューアル?したもののようです。
これは…。
読後感はあまりよくなく。
これが現実なのだろうと思うと、社会学的には面白くても、社会運動としては辛いものがあるなと。
貧しいということの残酷さ。

花のズボラ飯 久住昌之・水沢悦子

積読になっていたもの。
とてもかわいい。
そして、ズボラ具合に親近感がわいてたまらない。
細かい切り込み作業って面倒なんだよなーと思うのでした。
いっそみじん切りであれば、ぶんぶんチョッパー(商品名)などでいいのですが、角切りにしてスープ…というのは、花の愛がないとできないよなー…

ではまた。

なるなる面会交流通信 2

皆川洋美です。
先日載せた、アイエムアイさんのなるなる面会交流通信への寄稿です。
こちらは、昨年の7月号に載せたものです。

今年の夏は格別に暑いですね。ベビーパウダーにハッカ油を吹き付けたものを汗をかく場所にはたいて出勤していました。お勧めです。
さて、今回は、試行的面会交流のことについてです。
これは、家庭裁判所の中にある児童室(なかなかたくさんのおもちゃがあります)を使って、面会交流の調停をどうやって進めていったらいいのかということを検討するために、「ためしに」面会交流をするための手続です。どんな調停でも行われるわけではありません。
お子さんと非監護親が面会交流をしたらどういうふうになるのか、監護親が心配する時などに利用されるものです。
実際にお子さんと非監護親が面会交流をしている状況を、子供の心理のプロである裁判所調査官が確認し、裁判官や当事者の面会交流の調停での判断材料を提供するための手続になります。
そのため、毎月実施するということはありませんし、調査官の調査のために必要な時間として30分から1時間程度、調査官と同席のもとで面会交流を行うものです。
ですから、日常の面会交流の代替手段として行うというイメージではないかなと思います。
しばらくお子さんに会えなかった非監護親としては、試行でもいいから何度でも会いたい…と思うのかもしれませんが、そういうものではないのです。
しかし、この試行的面会交流を経て、監護親としては、「これだけ子供のことをきちんと面倒をみられる人だと思わなかった…」と気持ちが緩むこともありますし、非監護親としては、「自分は子供とうまくやれていると思ったのにそうではなかった…」と気づくこともあるようです。
その後の調査官の報告書の内容を読んで、いろいろと考えてみて欲しいなと思います。
また、本当に久しぶりに会うお子さんですから、児童室にあるおもちゃだけではなく、何かおもちゃの贈り物をしたいという気持ちになることもあるかもしれません。
しかし、試行的であろうと、普通のであろうと、面会交流はお子さんと親御さんの時間です。
贈り物のための時間ではないことを忘れないでほしいなと思いますし、おもちゃに頼らない親子関係が作れるといいなと思います。
次回は、面会交流の時の贈り物について、書きたいと思います。